常熱制作日誌

よろずやサークル・常熱大陸の制作日誌です。中の人は蒼屋真澄(Twitter:@masumiaoya)。

東京六大学野球・煽りポスターへの考察

 皆さんこんにちは蒼屋真澄です。

 今季も東京六大学野球が終了いたしまして、今日から新人戦が始まっておりますが、如何お過ごしでしょうか。
 
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写真:リーグ全体ポスター・また、神宮に春が来た。
 
 今回は東京六大学野球の集客キャンペーンとなる「煽りポスター」とその試合への影響について出してみます。文言は少し要約していますが、内容としてはあっている「はず」です。
 
 まず、今季も苦戦が続いた東大から見ていきます。
 メイン&クリアファイル:たぶん、日本で一番頭のいい野球部です(モデル・山本克)。
臙脂色のリトマス紙を涙に濡らすとどうなる(早稲田戦)→淡青色にならなかった。
「やっぱり明治がNO.1」など確証なく広められた言葉を何というか→明治・根拠を優勝をもって示す
「野球の神は慶應の上に東大をつくれり」という名言を残したのは誰(挫折も勉強、慶大生)?→逆になる
St.Paul's will shine tonight. では、昼に輝くのは何か(淡青の空・どっちが輝くの、立教生?)。→東大がお昼に輝いた。
東大は去年2回今年(今季)2回勝ちました。合わせて、何回勝ったでしょう(4回勝ったけど、このうち2回は法政戦)→今季は1回
 東大は化学→現代文→現代社会→英語→数学と理知的なワードで煽ってきました。結果として3勝できましたが、煽りポスターとしては優勝したんじゃないかというファンの声もあり、好評だったことが伺えます。
 
 次に5位と低迷した早稲田です。
メイン&クリアファイル:早稲田が勝って、しあわせだ♡が流行語になるでしょう(モデル・石井)。
東大戦はいい思い出ばかり→初戦は宮台好投で苦戦。危うく負けかけた。
今年も天は、早稲田の味方です(立教戦)→天も見放した
最後に法政が(早稲田に)勝ったのは、3年前のお話です→3年前の再現に
(明治は)一応、ライバルだとは思っています→1勝はしたが、危うくストレート負けしそうになった。
辞書に慶早戦の文字はない→メディアも認める「早慶戦」に恥じぬ「早慶戦」となった。
 各校に対して基本的に上から目線です。しかし、今季の成績を考えても、かなり強気だったと思います。秋はそれに恥じぬ結果になれればと思いますが……。
 
 次に4位の慶應です。
メイン&クリアファイル:おぼっちゃまは強いよ。心の余裕が違うからね(モデル・重田)。
勝ち点取ったらグアムへ行く(法政戦)→勝ち点取ってもグアムへ行かない。というか、グアム合宿は応援指導部の内輪ネタでしょ。
本当に強い人は、自分のことをNO.1と言わないと思う(明治戦)→29-2(4戦合計得点数)
(明治戦で)取られた分は、東大で取り返す→取り返した
「RIKKIO」と打ったらword校正に引っかかりました→知らんがな
慶早戦は早稲田の負けから始まった→早慶戦の相性の悪さは今年も言わずもがな?
 ブルジョワネタからいちゃもんまでネタのデパートです。ただ、明治への煽りは思ったよりもスカしていたかなと。やはり、勝てなかったのもありますからね。一方、法政戦のグアムネタは慶應イコールリッチ、法政イコール(禁則事項です)と煽った訳で、それが次の法政とリンクしているのですが、そういうものができるのが今回の企画には必要だったんですよね。それについては法政側でもお話しするとして、やはり残念なのは立教戦。流石にネタがないからとはいえ、これはないだろうと。できればここは昨年の早慶戦みたいにチアが立教への煽りをしてほしかったかなと。立教は美人さん多いですからね。
 
 というわけで、慶應の項でも少しお話しした3位の法政です。
メイン&クリアファイル:野球マンガの強そうなキャラは、たいていこんな顔だ(モデル・森川)。
いくら課金しても法政には勝てません→金かけようがかけまいが法大に慶應は勝てる
大学はともかく、野球は派手に行きましょう(立教は地味)!→派手に火曜神宮
スポーツ学部対決の、決着をつけるとき→勝ち
会いたかったよ。さあ、血の「2日間」のはじまりだ→終わるわけないだろ
勝利の偏差値、高いのはどっち?→一応、法政。
 先にお話した通り、法政は慶應戦での煽りが目立ちますが、個人的に面白かったのは立教戦でしょうか。これも返しになっているのですが、立教は大人しいというイメージで両校ポスターを作った模様です。法政側からは大人しい立教だからこそ、盛り上げて行こうという意図で作ったのでしょうか。
 元々ブロックで相手校を煽ることが多い法政応援団。ただ単に煽るというよりも、他校とのポスターを見比べないとわかりにくいため、評価が分かれてしまったように思えます。個人的には上手いと思うんですけどね。
 
 地味と法政に煽られた2位の立教。ポスターはどうでしょうか。
メイン&クリアファイル:たまには立教が優勝した方が、面白いだろ(モデル・澤田圭)。
おとなしい立教、卒業します→一応、卒業できた?
去年は広告塔お疲れ様でした。今年はゆっくり休んでください→早稲田轟沈
知っていますか? 東大が一番勝利から遠ざかっているのは、立教大学なんです→見事に負ける
優勝争いは立教に任せて早慶戦に集中してください→集中しても勝ち点を共に落としてしまう
立教の21世紀初優勝が、楽しみだろ→優勝が目の前で消えてしまう
 実に派手な煽りですね。挑発というよりも、手加減なしのストレートパンチをしているように思えます。早稲田&慶應へのそれは「優勝? んなもん、立教だろ?」って風格すら漂わせるものです。私自身、立教が優勝すると予想しておりましたし、やはり、それくらい自身に満ちあふれていた結果なのでしょうか。
 
 最後に優勝した明治です。
メイン&クリアファイル:スポーツが強いって名乗るのは、明治を倒してからにしようぜ(モデル・柳)。
勝利の方程式、明治には解けます→悪戦苦闘
早慶」を目の前にした明大生は恐ろしい→慶應など目ではないと思っていたが、苦戦を強いられる。
さあ、六大学のメインイベントの幕開けだ(血の法明戦)→盛り上がった(土日だけ観客が多かった)
明治優勝の手助けなんて、嬉しい限りです→その通りに
やっぱり明治が優勝した方が面白いだろ→各校に1敗したから面白いようになった
 やはり、法明戦以外ネタがネタだったように思います。ただ、早慶と言って「慶應など目ではないわ!」と慶應を軽視して慶應に苦戦した。それが六大学の盛り上げ役と思われてしまう一因なのかなと。他と一線を画する東大はともかく、他は掛け合いみたいになっていなかった。掛け合いになっていたら明治のそれが更に活きていたように思うと、少し残念に思えたのも事実です。
 
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 写真:戦国東都!
 
 というわけで、東京六大学野球のポスターまとめ考察をしてみたわけですが、如何でしたか?
 集客キャンペーンとしての一面もありましたが、実際「やめてほしい」という声もあったようです。私は面白い試みですし、電子公告的にスタジアムや各校のアピール用にやってもよかったんですけどね。
 その甲斐もあり、実数では恐らく多い試合では1万2000はいたんじゃないかと思います(推定で)。1万2000だと下手なプロの試合やJリーグでも人気クラブの平均入場者数と変わらないくらいですからね(収容率はそれでも3割くらい)。まだまだ道半ばですが、秋季はどういうキャンペーンを打ってくるか。どれだけ多くのファンが足を運んでくれるか。注目してみてみたいものです。
 また、各校のイメージを上手くキャラクター(性格)として表現する。それが一見さんからすればステレオタイプ的かもしれないですが、各校のイメージがわかる可能性もあるわけです。相関関係もそれでわかったら、なおのこと秋に楽しんで戴けるのかな、と私は思います。
 そんなこんなで今回はこの辺で。それでは。